グローバル化と日本

外交防衛

北朝鮮や中国の動向など、わが国の安全保障環境は一層厳しさを増しています。不透明さを増す国際情勢に対応することによって、国民が安心して生活し、わが国が発展と繁栄を続けるために、民主的近隣国家とのさらなる連携強化やテロ対策に力を入れます。また、戦略的な対外発信を維持・強化するととともに、海外へのインフラ技術支援や日本企業の展開を通してわが国の経済成長にもつなげていきます。

広域経済連携の推進

我が国の輸出額対GDP比は、2割弱とまだまだ外需拡大による経済成長の余地があります。環太平洋パートナーシップ(TPP)の発効に向けて最終交渉を推進し、日中韓FTA、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)及び日・EUEPAなどの広域経済連携への取組みは、新たな経済成長に結びつける国益にかなう分野の発掘と交渉が大切です。また、影響を受ける分野については必要な国境措置を維持して、万全な国内経済・地域対策を講じます。日露共同経済活動など二国間の経済協力についても、国益を第一に、粘り強い交渉を支援します。

資本移動の自由化を推進

我が国の企業の海外での投資活動をやりやすくしたり、海外からの投資を我が国に呼び込みやすくするために、資本移動の自由化を推進する二国間の投資関連協定(EPA/FTAの投資の関する規定を含む)の締結を推進します。また、海外で得た利益に対する海外での課税負担を可能な限り縮小するため、残された未締結国と国益に即した内容での租税条約の締結交渉を進めます。

民主国家との連携強化と毅然たる外交

ミサイル・核開発を繰り返す北朝鮮、東シナ海・南シナ海・尖閣諸島等で力による国際秩序への挑戦を続ける中国など、我が国の厳しさを増す安全保障環境に対応するため、日米同盟の強化を基本に、豪州、韓国、インド及びASEAN諸国等、周辺民主国家と外交防衛に関する戦略的連携をと進めます。また、平和、女性活躍、人権等の分野における姿勢我が国の名誉と国益を守るため、歴史的事実の公正かつ戦略的な対外発信を強化し、日韓慰安婦合意の順守問題には、毅然たる外交姿勢を貫きます。北朝鮮による拉致問題については、関係国との連携強化を図りながら、対話と圧力による問題解決への粘り強い努力を続けてまいります。